クラシック音楽のコンサート・イベントの企画運営・録画録音

2019年に主催のコンサート

下記コンサートの当日券は、
前半・通し券については11:30から、後半については17:00から販売予定です。

~ 一生に一度かもしれない ~
~ This may be only once in your life. ~
ゴドフスキー 「ショパンのエチュードによる53の練習曲集」

全曲演奏会
Godowsky : 53 Studies on Chopin's Etudes(Complete)



ピアノ:フランチェスコ・リベッタ
Francesco Libetta


2019年9月23日(月・祝)

前半 12:30開演 No.1~No.22(Op.10ベースのもの) 14:30終演予定
後半 17:45開演 No.23~No.48(Op.25・遺作ベースのもの) 19:45終演予定
(2回にわけて全曲演奏)


横浜市戸塚区民文化センター「さくらプラザ」ホール

(JR・市営地下鉄 戸塚駅 徒歩1分)

チケット 全席指定
前半もしくは後半のみ 5,500円、通し券10,000円 (いずれも税込)


チケット販売
こちらからお求めください。もしくは info@jk-arts.net までご連絡ください。


I can receive e-mails written in English to JK-arts (info@jk-arts.net) to secure tickets. We would be happy to send the tickets to you, or provide them at the reception desk of the venue.


協力:Cantante Lirica, 合同会社 ミューズ・プレス、「左手のアーカイブ」プロジェクト、Piascore株式会社


主催・お問合わせ:JK arts (ジェイケイ・アーツ)
URL: www.jk-arts.net Mail: info@jk-arts.net Tel.045-515-3114







~ コンサート開催にあたって ~

 このゴドフスキーの「ショパンのエチュードによる53の練習曲」は、ピアノ音楽史上で最も複雑で演奏困難な曲集の一つに挙げられる。これまで日本で全曲演奏されたことはおそらくなく、将来それにトライするピアニストが現れても一日で弾いてしまう可能性は低い。そういう意味では「一生に一度かもしれない」リサイタルである。

 ショパンのエチュードはそれ自体が難曲だが、「練習」という視点からは右手に偏っており、また複数の旋律が同時進行したり、違うリズムが重なったりする個所は少ない。そこでポーランド(現在のリトアニア)生まれの作曲家・ピアニスト、レオポルド・ゴドフスキー(1870-1938)は、さらに高いレベルのピアノ演奏技法に到達するために、ショパンのエチュードにインスピレーションを得て、この53の練習曲を作曲したのだった。
 この作品は「編曲」というよりは「再創造」と称するべきもので、原曲では右手に与えられた課題が左手に移されているもの、さらには左手だけで演奏するように作られているもの、原曲に対しさらに別の旋律が加わったり、ポロネーズ、マズルカなどに仕立てられたり、ついには2つのエチュードを合成させたり・・・まさにショパンのエチュードを研究し尽くしたからこそ出来上がった作品である。

 ここで一つ申し上げておきたいのは、ゴドフスキー自身はショパンの原曲を「コンサート用に、よりステキなものにする」つもりはなかったことである。あくまでも彼はさらに高度なピアノ技法に到達するための練習曲としてこの曲を作ったのだ。その意味ではこの曲集を「人前で全曲を弾く」のは本人の意図とは離れているかもしれない。しかも全曲盤のCDがすでに数種類出ているので、曲集を世の中に紹介するという意義はやや薄い。

 それでもなお私がこの全曲演奏をリベッタにお願いしたのは、ゴドフスキーが創造した類例なき不思議な世界を「ホールで体感」していただきたかったからだ。彼が作り出した豊かな音の絡み、妙なる響き、さらには左手だけで演奏されているとは信じられない音楽・・・こうしたものを一人でも多くの方々に体感していただきたい、そしてゴドフスキーという音楽家を知っていただきたいと切に願っている。

~ フランチェスコ・リベッタ 略歴 ~

 1968 年イタリアのレッチェ生まれ。ヴィットリア・デ・ドンノに音楽の手ほどきを受け、パリでジャック・カステレードに作曲や管弦楽法を学びIRCAM (フランス国立音響音楽研究所)にも在籍。チッコリーニには「彼の世代では最も才能豊かなピアニスト」と評された。


兵役後、ベートーヴェンのソナタ全曲演奏会(1993/94年) や、ゴドフスキーの「ショパンのエチュードによる53の練習曲」全曲演奏会で高い評価を得た。これまでにこの作品の全曲演奏は以下で開催している。ナルド(イタリア、1989年・・・おそらく世界初),、ガラティナ(イタリア、1990年)、ミラノ(1994/5年)、ナポリ(1995年)、フィレンツェ(1995/6年)、ミラノ(2006年)、ブラジリア(2010年)、マイアミ(2018年)。
ほかにこの曲集の全曲演奏をしているピアニストとして確認できているのは二人だけで、現時点でリベッタがもっとも多く演奏しているピアニストと言えるだろう。
 これまでの共演者としてはリフシッツ(ピアノ)、ヘンデル(ヴァイオリン)、フラッチ(バレエ)などが挙げられ、「マイアミ・国際ピアノ・フェスティバル」にはここ15 年以上連続出演。CD/DVD のリリースはVAI社を中心に20 種近くに及ぶ。1999 年、2001年、2014年に来日している。